公道では楽しさを、サーキットでは興奮を

スーパークアドロ・エンジンとして初めてユーロ4規制適合した新しい955㏄L型2気筒エンジンは、新しいストローク長と、より優れたトルクカーブを生み出すための革新的な技術が採用されるとともに、最高出力は147hp@10,500rpmに増強されています。

公道
サーキット
Smoothness and control

102Nm

最大トルク102Nm@9,000rpmを誇り、スーパークアドロは公道でもサーキットでも楽しめるように設計されています。ユーロ4規制に適合しながら、スーパーバイクとしての情熱も忘れてはいません。

進化、そしてパワフル

147hp

959パニガーレの排気量の拡大は、ストロークを57.2mmから60.8mmに拡大することで得られました。新しいストローク長に対応するために、スーパークアドロ・エンジンとしては初めて、新しいクランク・ジャーナル潤滑システムが採用され、それに伴ってクランクシャフトのデザインが見直されました。最高出力147hp@10,500rpmはエクサイティングなエンジンパフォーマンスを実現します。

公道
サーキット
アドレナリンとよろこび

スリッパークラッチ

スポーツ・ライディング時には、レーシングマシンと同様の「スリッパー」効果を発生させることで、リアホイールの挙動を安定させ、スロットル全閉時およびアグレッシブなシフトダウン時における、よりスムーズなフィーリングと極めて優れたレバー・レスポンスを提供します

最先端コンポーネント

軽さと

ピストン・クラウンにも改良のメスが加えられ、ピストン・ピンにはDLC(ダイヤモンドライク・カーボン)コーティングが施されています。2個のシリンダー・ヘッドとアルミニウム製トップカバーには、メカニカルノイズを減らすためのリブ付きのデザインが採用されています。1299パニガーレと共通のクランクケースは、Vacural®テクノロジーを使った真空ダイカスト製で、重量の削減、一定した壁厚と、強度の向上を同時に実現しています。燃焼室は、大径バルブ(インテーク・バルブ41.8mm/エグゾースト・バルブ34mm)に対応できるように設計されています。バルブは、レースからフィードバックされた「スーパー・フィニッシュ仕上げ」ロッカー・アームによって駆動されます。また、摩擦を低減して疲労強度を高める、特別なDLCコーティングを施しています。

公道
サーキット
サービスインターバル

12,000 km

959パニガーレのエンジンは、あらゆる回転域にわたって、極めて力強いトルクをコンスタントに発生します。トルクとパワーが強化されたにもかかわらず、サービス間隔は従来と変わらず、バルブ・クリアランス点検は24,000km毎に1回しか必要としません。一般的な点検の間隔は、12,000kmまたは1年毎となっています。

トレードマーク

デスモ・システム

959パニガーレのエンジンには、ドゥカティ独自のデスモドロミック・タイミングシステムを搭載しており、バルブ開放時と同じ精度によってバルブが機械的に閉じられるため、このモデルの最大の特徴であるハイパフォーマンスを実現するための、急激なカム・プロファイルや過激なカムタイミングを設定することが可能となります。デスモ・システムは、今やすべてのドゥカティバイクに採用しており、その実績はスーパーバイク世界選手権を制したドゥカティ・コルセのマシンや、MotoGPのデスモセディチで証明済みです。

Marco Sairu e Andrea Cucculelli interview

新型959パニガーレの発売に際し、私たちはマルコ・サイル氏(エンジン・プロジェクト・マネージメント責任者)と、アンドレア・クックレーリ氏(スーパークアドロ959エンジン・プロジェクト・エンジニア)に幾つかの質問を投げかけて、最新のドゥカティ・スーパークアドロについて、詳しいお話を聞かせてもらいました。

まずはトルクとパワーですが、959のエンジンは、公道道とサーキットの走行を、それぞれどれぐらい重視しているのでしょうか?

マルコ:959のエンジンは、公道では最大の走る楽しさを提供し、サーキットでは圧倒的なパフォーマンスを発揮するように設計されています。そのため、899パニガーレと比較すると、最高出力は148hpから157hpに向上していますし、トルクも5,000rpm以上で大幅に向上しています。(イタリア本国仕様の場合)

パワーアップにより当然トップスピードは上がっていますが、それ以上に、959のエンジンが発生する強力なトルクによって駆動力が増し、サーキットのコーナーでも、より高いパフォーマンスを発揮します。さらに、中低速トルクが高まったことで、ギアチェンジを頻繁にしなくても、オールラウンドな走行を楽しめるようになりました。

959のエンジンとより大排気量の姉妹エンジンとの関係は? また、従来の899パニガーレとの違いは?

アンドレア:959のエンジンは、同じタイプのクラッチから、駆動系と基本コンポーネントに至るまで、1299パニガーレのテクニカル・コンテンツを受け継いでいます。1299とはエンジン以外にも多くのパーツを共有しており、メーターパネルなど、電子部品の一部も同じものが使われています。

一方、899パニガーレとの比較で言えば、排気量が増えたことで、パワーとトルクが向上しています。ユーロ4の認証を得た959パニガーレは、排出ガスに関する様々な規制に対応する必要がありましたが、それを補って余りある性能向上を果たすことができました。

それでは、新エンジンの技術的詳細を教えてください。

アンドレア:エンジンは、899パニガーレに搭載されていたものの発展型です。それを、ボアはそのままに、ストロークを1299と同じ60.8mmに延長しました。そのため、「スーパークアドロ」(=超ショートストローク)としての度合いは小さくなりましたが、幅広い回転域でトルクが向上しています。

マルコ:もうひとつの注目点はクラッチで、これは2つの重要な機能に対応しています。ひとつは「インターロック」で、この機能により、ライダーの快適性に影響を与えることなく、正確なトルクが伝達されるようになりました。もうひとつは「アンチホイーリング」で、これも、ハードなブレーキングを多用するプロのライダーがアグレッシブにサーキットを攻めるときに、バイクの安定性を確保するために必須のメカニズムです。この多機能なクラッチはまた「パーフェクトバランス」というコンセプトを反映しており、公道における快適な操作と、サーキットでのハイパフォーマンスを両立しています。

最後に、ユーロ4への適合について付け加えれば、新エンジンは、技術的な視点から、より騒音の少ないパーツを使っており、ドゥカティならではのサウンドを損なうことなく、騒音規制もクリアすることができました。

最後の質問です。ドゥカティ・エンジンを設計するとは、どういうことでしょう?

マルコ:我々は仕事を通じて、たんに工業製品を作っているのではなく、人々の感動を創り出していると思っています。とりわけパニガーレのようなスーパーバイクを設計するとき、自らの情熱をマシンに込めて、ドゥカティのお客様に伝えられる歓びを実感しています。

アンドレア:ドゥカティのエンジンを設計するということは、お客様に、プロのライダーがサーキットで体験するのと同じような感動を提供するため、先端テクノロジーを駆使して、開発を一歩一歩前に進める日々の取り組みだと思っています。

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